[L'Etranger Blog]
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Best Albums 2005


 昨年もやたらといろいろなモノを購入しては聴いていたのですが、前年よりさらに熱中して聴いたモノが少なくなってきたように思います。困ったものです。つい先日、ひんまがってたレコード針を(それでも普通に音が出ていたのですが・・・)思い切って買い替えたところ、思っていた以上に音質が向上し、狂喜乱舞して昔のレコードを取っ換え引っ換えして聴いていたりします。80年代のレコードが多いのですが、やっぱり楽しいのですよね。年々こういった一生聴き続けるような、人生を変えるような音楽に出会える確率が減ってきているような気がしたり・・・。自分自身の問題なのでしょうけどね。
 さて、気を取り直して2005年度の私的なベストアルバムです。ざっと床に散らばっているCDを見回して、印象に残っているものを挙げてみました。例によって順不同です。その時どんな音楽を聴きたいかというのは、結局その時の自分の気持ち次第なところもありますし、いわば、昨年自分がどんな気持ちで過ごしてきたのかを投影しているような気もしたり。ということで・・・。

Ali Farka Toure & Toumani Diabate / In The Heart of The Moon
 マリを代表する二人のミュージシャンによるコラボレーション作。Ali Farka ToureのギターとToumani Diabateによるコラの美しい世界。バマコのHotel Mandeで全て即興で録音されたアルバムだそうです。Ry Cooder親子も何となく参加。
World Circuitレーベル

Brina / Mlado Leto
 スロベニアのBrina Vogelnik率いるグループのアルバム。バイオリンやアコーディオンがフィーチャーされたアコースティックなバックに、Brinaのボーカルが可憐です。スロベニア民謡の香りのするジャズ。
Brina Official Site

Hedvig Hanson & Andre Maaker / You Bring Me Joy
 エストニアの女性シンガーHedvig HansonとギタリストのAndre Maakerによるデュオ。余韻や空間までも美しい爪弾くギターにHedvig Hansonのボーカルがふんわり漂います。2人それぞれの自作曲に加え、ダイアン・リーヴスやバーバラ・ストライザンドのカヴァーなども。
Hedvig Hanson Official Site
こちらで試聴可

Vashti Bunyan / Lookaftering
 1970年の幻の名作「Just Another Diamond Day」以来35年ぶりの新作。Vashti Bunyan本人が始めて手にしたパソコンで自分の名前を試しに検索したところ、とっくに忘れられていると思っていた自分のアルバムがネット上で熱く語られプレミアがついている事を知り、それがきっかけで「Just Another Diamond Day」が再発になったそうです。またそれが今作の制作に繋がったようです。前作のきらきらとしたまばゆいばかりの煌めきは歳とともに穏やかな日だまりのようになり、過去を暖かかく振り返っているような作品になっています。ちなみにジャケは娘さんの作品らしいです。
Vashti Bunyan Official Site
Fat Catレーベルの紹介ページ(試聴可)

Abigail Washburn / Song Of The Traveling Daughter
 ジャケ買い。ブルーグラス・グループ、Uncle Earlのバンジョー奏者Abigail Washburnのソロアルバム。旅した中国をモチーフにした曲が多く、中には中国語で歌われている曲もあります。旅情をくすぐられるどこかエキゾチックな作品。本人のボーカルもキュートでいいです。
Abigail Washburn Official Site

M.I.A. / Arular
 戦闘中行方不明者(M.I.A)を名乗るMathangi Arulpragasamのデビューアルバム。「Galang」や「Sunshowers」のビデオが米国のiTunes Music Storeで紹介されていた頃から面白いなあと思っていて、輸入盤のアルバムが出るのを待って早々に買いました。スリランカ出身のタミル族の女性ヒップホップシンガーで、内戦のさながらイギリスに亡命。父親はスリランカの反政府ゲリラで、実家にミサイルを撃ち込まれた事もあるそうです(どこまで事実かわかりませんが)。ちなみにタイトルの「Arular」父親のニックネームだそうです。暴力や紛争に関するフローは僕にはよく聞き取れませんが、鋭角的なリズムの攻撃的な音が刺激的です。
M.I.A. Official Site

rei harakami / [lust]
 4年ぶりの新作なのに全く変わらない相変わらずの音。水彩画のような淡い音のエレクトロニカ。唯一無二ですね。
rei harakami本人によるブログ
Sublime Records

DoF / Mine is May
 ピアノやアコースティック・ギターなどのフォーキーなメロディに、複雑で不規則なグリッチ・ノイズやノイズのビートが絡まるフォークトロニカ。柔らかい音に美しいメロディ、そして飛び回るビートが気持ちいい。
Abandon Building Records

RATN / J
 僕は「少女都市」の頃からTujiko Norikoのファンなのですが、昨年は続けざまに3枚のアルバムを発表しました。その中の1枚。今作はRiow Araiとのコラボレーションですが、ここでのRiow Araiはきわめて控えめなビートでTujiko Norikoを引き立てています。Tujiko Norikoのボーカルとエレクトロニクスも相変わらずほわんとしていいです。昨年はライブで本人達を間近に見る事が出来嬉しかったです。
Tujiko Noriko Official Site
Riow Arai Official Site/a>
Corde

Fiona Apple / Extraordinary Machine
 売れそうにないからと一旦はお蔵入りにされたとか、いろんな噂の駆け巡った曰く付きのアルバム。以前、お蔵入りになったという曲(しかもアルバムほとんど全部)がネット上に流出し、たまたまそれを拾って持っているのですが、それを聴いた時はやはりすごいなあと思いました。しかし、今回のアルバムはそのほとんどが録音し直されているようで、それよりもさらにすごい物になっています。声にもすごみがあります。ちなみにこれはDVDとのデュアルディスクのバージョンがあり、そちらがお勧めです。「Not About Love」のおかしいビデオクリップや比較的小さめのクラブでのアットホームなライブが収録されています。
Fiona Apple Official Site

Emiliana Torrini / Fisherman's Woman
 アイスランド出身の女性シンガーソングライターEmiliana Torriniの2作目。前作とは打って変わってアコースティックでフォーキーな作りのボーカルアルバム。北欧という土地柄どうしてもBjorkやStinaとの類似点を意識してしまいますが・・・。
Emiliana Torrini Official Site

Maria Rita / Segundo
 (つい書いちゃいますが)ブラジルの至宝Elis Reginaの娘、Maria Ritaの2作目。キーボード(ピアノ)、ベース、ドラムをバックにスタジオで一発録りしたアルバムだそうです。やっぱりこの声には引き込まれてしまいます。すでに貫録すらあります。こちらはDVDつきのパッケージですが、これにはスタジオでの全曲のレコーディング風景が収められていてお勧めです。ジャケット写真はCDオンリーのパッケージの方がイイと思いますが・・・。
Maria Rita Official Site

Alejandro Franov / Opsigno
 アルゼンチン音響派。Juana Molinaとの仕事が有名なAlejandro Franovのアルバム。マリンバ、アコーディオン、シタールなどのほとんどの楽器を自身で演奏し、ホーミーなんかもやっています。アコースティックな楽器中心の柔らかなアンビエント作品で、前作より変態度は低く、安心して異空間を楽しめます。何故かジャケットには日本語も併記されています(アルゼンチン製なのに)。
Alejandro Franov Official Site?

Rosal / Rosal
 こちらもアルゼンチン。Maria Ezquiaga率いるバンドの最新作。ジャケットは70年代っぽくも見えますが、2005年の作品です。アコースティックでフォーキーなポップ・アルバム。Fernando Samaleaも参加。
Rosal Official Site

Marcia Lopes / LP
 どうもこのアルバムは2003年に発表されているようですし、おそらく自分も2004年には購入して聴いていたと思うのですが、最近ふと聴き直してみると意外と良かったのでここにも入れておきます(去年のベストに入っていないし・・・)。ブラジルの女性ジャズシンガーのデビュー作。ジャケが異常に地味でマイナーなエレクトロニカのアルバムみたいですが、違います。フルートやギターも活躍するブラジルを感じさせるジャズになっています。カエターノ・ヴェローゾも絶賛したというその声。凛としたなかにも優しい美しい声です。日本盤も発売されているようで、こちらはジャケットが違います。
Marcia Lopes Official Site

 ということで、今年もたくさんの良い音楽に出会えるよう、アンテナを張って探求を続けようと思います。

コメント(5)| Track back(0) | 2006-01-25 03:30:41

■ NO TITLE
わー、こうして並べるととってもきれいね!
つくづくジャケットの偉大さを知る。
この辺は全然知らないので聴いてみたいなあ。

音の組み合わせってのが既にあるものの真似っこをしないようにしようとしたら
少なくなって来てるからかな、私もうをー!!!って感動してすぐに買いに走るような
音には中々出逢えなくなってきたよ。
それでも音はやっぱりいつも隣に居てほしいものだよね。
*maho (2006-01-25 11:48:26)


■ >*mahoさん
CDになってジャケットが小さく寂しくなっても、ジャケ買いはありですね。やっぱりジャケも美しいものに魅かれます。まあ、ジャケが美しくなくても中身が素晴らしければいい、と言えばそうなのですけどね。

そうですねえ。例えば同じ曲でも別の人が歌えば新鮮な感動があったりしますし、僕は音楽の新鮮さはメロディーの相同性だけではないような気もします。まあ、軽薄なパクリものはいただけませんが・・・。昔から尊敬するアーティストのメロディをちょいと拝借して自分なりに広げた表現方法はありましたし、それはそれで面白いとは思いますが・・・。

とか言いながら、今ある昔の曲を大切に聴いたり、まだ聴いていなかった過去の曲を発掘したりもしつつ、やっぱり新鮮な感動を覚えるような熱中できるモノが聞きたいですね。

・・・新鮮なモノに出会いにくくなったのは、もしかして歳のせいか?違うといいたいのだけど・・・。
Yoshinori (2006-01-27 12:48:23)

■ ジャケットの重要性
ジャケットを見るだけでそれを買った(または聴いた)頃の事が思い出されると言うのは、一種のタイムマシーンなんだと思う。

ジャケットは視覚でダイレクトに脳みそに訴えかけるだけに、記憶が呼び起こされるんだと思います。

話はずれるけど、ジャケットで壁面を埋めたお店(飲食店など)がありますけど、ああいうお店をやりたいな。
なをと (2006-01-27 13:05:26)

■ >なをとさん
そうそう。よく昔はレコードジャケットをしげしげと見つめながら音楽をじっくり聴いたりしていました。その頃良く聞いたものはジャケットを見るだけでも、中の音楽のみならず、その頃の感情や、その時の匂いすら蘇ってくるものですよね。僕も実はジャケットは重要と思います。

最近ではネットでの配信などジャケットがなくても音楽が良ければ・・・、みたいな流れもありますが、僕としてはどことなくのめり込めないと言うか、何か足りないと言うか、そういう感じがありますね。ジャケットも含めたトータルなパッケージで音楽を楽しんでいたのは僕らの世代で終わりなんでしょうかねぇ。何だか寂しいですね。

>ジャケットで壁面を埋めたお店(飲食店など)がありますけど、ああいうお店をやりたいな。
ぜひやりましょう!がしっ!(がっちりと手を握って)僕はバーがいいな。でもああいった感じで並べているとジャケットが劣化してしまいそうで、大切なレコードはちょっと躊躇してしまいそうです。特に日中営業しているお店だと。
Yoshinori (2006-01-27 14:05:32)

■ 店のコンセプト
よしのりさんの考えているのはこんな店ですね?
http://www.defshot.com/special/staff.html

僕の考えているのはこんなのです(笑)

http://popup3.tok2.com/home2/mabumaro/jpg/Cafe/angie/angie.html


地下だと紫外線による色落ちは防げそうですね。
なをと (2006-01-27 16:02:17)

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